昨今、「貯蓄から投資へ」と言われているように投資の重要性が高まってきています。
しかし

投資をやるのはいいけど、結局何を買えばいいの?
こういった声があるかと思います。
そこで、初心者の方におすすめしたいのが投資信託になります。
本記事では
- 投資信託って何?
- 投資信託の種類について
- 投資信託を購入する場合に気をつけること4選
- おすすめの投資信託
- おすすめの証券会社
の構成で投資信託について解説していきます。
投資信託って一体何?
投資信託については、投資信託協会に以下のような説明がありました。
投資信託とは、「投資家から集めたお金をひとつの大きな資金としてまとめ、運用の専門家が株式や債券などに投資・運用する商品で、その運用成果が投資家それぞれの投資額に応じて分配される仕組みの金融商品」のことです。
https://www.toushin.or.jp/investmenttrust/about/what/
噛み砕いて説明すると、
- 投資家からお金を集め
- 集まったお金を運用の専門家が株式や債券などに投資し
- 運用の結果、価格が上下し損益が発生する
といったものになります。
そのため「どの会社に投資するのか?」というよりも、「どの商品(ファンド)に投資するのか?」が重要になってきます。
投資信託には主にインデックスファンドとアクティブファンドの2種類があります。
それぞれについて説明していきます。
投資信託の種類について
インデックスファンドとは?
インデックスファンドとは
特定の株価指数(市場平均)に連動することを目的として作られたファンド
のことをいいます。
代表的な株価指数として以下の指数があります。
- 日経平均株価…日本を代表する225社を集めた指数
- TOPIX…東証一部上場全体の指数
- NYダウ…アメリカを代表する30社を集めた指数
よくニュースとかで名前を聞いたことがある方も多いのではないでしょうか?
上記の例はあくまで指数なので、指数自体に直接投資できるわけではありません。
そこで登場するのがインデックスファンドになります。
上記の例に連動する具体的なファンド名は以下の通りです。
株価指数 | ファンド名【販売会社】 |
日経平均株価 | ・eMAXIS Slim 国内株式(日経平均)【三菱UFJ国際投信】 ・大和-iFree 日経225インデックス【大和投信】 ・ニッセイ-<購入・換金手数料なし>ニッセイ日経平均インデックスファンド【ニッセイ・アセットマネジメント】 |
TOPIX | ・eMAXIS Slim 国内株式(TOPIX)【三菱UFJ国際投信】 ・大和-iFree TOPIXインデックス【大和投信】 ・りそなAM-Smart-i TOPIXインデックス【りそなアセットマネジメント】 |
NYダウ | ・eMAXIS NYダウインデックス【三菱UFJ国際投信】 ・大和-iFree NYダウ・インデックス【大和投信】 ・たわらノーロード NYダウ【アセットマネジメントOne】 |
表に示したように様々な会社がインデックスファンドを販売しています。
上記はほんの一例に過ぎず、他にも様々なファンドが存在しています。
インデックス投資について解説した記事がありますので、ぜひ参考にしてください。
アクティブファンドとは?
アクティブファンドとは
投資のプロ(ファンドマネージャー)が運用を行い、市場平均以上のリターンを出すことを目的に作られたファンド
のことをいいます。
そもそも、インデックスファンドのリターンは年率3~7%が平均と言われています。
アクティブファンドではファンドマネージャーに運用をまかせることによって、インデックスファンド以上の利益を求めていきます。
そのためファンドマネージャーの腕によっては、インデックスファンドのリターンを大きく上回ることを期待できます。
反対に
- 信託報酬(投資信託の保有コスト)がインデックスファンドよりも高い
- ファンドマネージャーの投資判断ミスによって損をする可能性がある
といったデメリットもあります。
ここまで、インデックスファンドとアクティブファンドの特徴について紹介してきましたが

結局どっちがおすすめなの?
と気になりますよね?
どっちがおすすめなのかについては、次に紹介していきます。
インデックスファンドとアクティブファンドではどっちがおすすめ?
改めてインデックスファンドとアクティブファンドの特徴について表にします。
ファンドの種類 | 特徴 | 信託報酬 |
インデックスファンド | 指数に連動 | 安い |
アクティブファンド | プロが運用 | 高い |
上記の表をもとに、どっちをおすすめするのかというとインデックスファンドをおすすめします。
インデックスファンドをおすすめする理由として一番に挙げられるのが
過去を振り返ると、70〜80%のアクティブファンドがインデックスファンドに勝てない
というデータがあるためです。
理由となる大きな要因は信託報酬の高さにあります。
アクティブファンドはファンドマネージャーが運用しています。
ファンドマネージャーが運用するということは人件費が発生することになり、その分のコストが信託報酬(手数料)という形で上乗せされます。
インデックスファンドの信託報酬は年平均0.5%、アクティブファンドの信託報酬は年平均1~2%と言われています。
もしアクティブファンドが2%だった場合、インデックスファンドとの差は1.5%となりますよね。
ファンドマネージャーは毎年1.5%のハンデを負いながら運用し、なおかつ市場以上のリターンを出すことが求められます。
短期間であれば市場を上回ることも可能でしょうが、それを長期間継続し続けるのは至難の業であることは想像がつくでしょう。
そのため、基本的にはインデックスファンドから始めることをおすすめします。
とはいえ、逆に考えれば20~30%のアクティブファンドはインデックスファンドに勝つということです。
それを狙ってアクティブファンドに投資したいという場合は、勉強して知識が身についてきた場合に改めて検討してみるのが良いでしょう。
投資信託を購入する場合に気をつけることは?
ここまで投資信託の種類について紹介してきましたが、実際に投資信託を購入する場合に気をつけるべきことがあります。
- ノーロード(販売手数料が無料)であること
- 信託報酬が安いこと
- 純資産総額が大きい(もしくは右肩上がりである)こと
- 毎月分配型投資信託を買わないこと
それぞれについて解説していきます。
ノーロード(販売手数料が無料)であること
一番最初に気をつけたいのがノーロードの投資信託を購入することです。
近年ではノーロードの投資信託が一般的ですが
- 古くからある投資信託は販売手数料がかかる
- 同じ投資信託でも販売する証券会社によって販売手数料がかかる
ことがありますので注意が必要です。
販売手数料がかかるということは、それだけ投資のリターンを押し下げてしまいます。
例えば、販売手数料が投資金額の3%かかる商品に対して100万円で購入した場合、97万円からスタートすることになります。
ここから101万円になるには、約4.2%のリターンが必要になります。
これがもしノーロードであれば、同じく100万円で購入し101万円になるのに、たった1%のリターンで良くなるわけです。
そのため、ノーロードの投資信託だけを投資対象とするように考えましょう!
信託報酬が安いこと
信託報酬とは、投資信託を保有している間支払い続ける費用のことをいいます。(要はランニングコスト)
信託報酬は必ずかかってしまうので仕方ないですが、安いに越したことはありません。
安いというだけで、同じ指数を対象にしていても手数料分だけ差がついてしまいます。
例えば「MSCIコクサイ」という指数に連動させることを目的とした投資信託に
- eMAXIS 先進国株式インデックス
- eMAXIS Slim 先進国株式インデックス
といったファンドがありますが、信託報酬はそれぞれ
ファンド名 | 信託報酬(2022/5/2時点) |
eMAXIS 先進国株式インデックス | 0.66% |
eMAXIS Slim 先進国株式インデックス | 0.1023% |
となっており、同じ指数に投資しているのに信託報酬で0.5577%の差が生まれてしまっています。
こういったことがあるともったいないため、ファンドを選ぶ際は必ず信託報酬を確認するようにしましょう!
上記のファンドを購入する場合は、必ず「eMAXIS Slim 先進国株式インデックス」に投資するようにしてください。
今回比較した「eMAXIS 先進国株式インデックス」と「eMAXIS Slim 先進国株式インデックス」はどちらも三菱UFJ国際投信株式会社が運用しています。
ただし、設定日が「2009/10/28」と「2017/2/27」で「eMAXIS Slim 先進国株式インデックス」のほうが新しいです。
基本的に新しい商品のほうが信託報酬が安くなる傾向にあるため、今買ったとしても未来に出てくる商品がもっと安くなる可能性は大いにあります。
そうなった場合に
- 乗り換えるべきなのか?
- そのまま持つべきなのか?
といったことを検討する必要性が出てきます。
以下の記事でシミュレーションしてみたので、参考にしてください。
ちなみに信託報酬の目安としては
- インデックスファンドは0.1%~0.2%台
- アクティブファンドは1%
になります。
純資産総額が大きい(もしくは右肩上がりである)こと
純資産総額が大きいということは、それだけその商品に人気がある(支持されている)ということになり、安定した運用が期待できます。
総資産総額が小さいと、途中で投資信託の販売を取りやめてしまうことがあります。
これを繰上償還といいます。
長期投資する上で、繰上償還になってしまっては複利の力を活かせないので、純資産総額が大きいものを選択するようにしましょう。
投資信託には、もともと運用する期間(償還日)が決められている商品も存在したりしています。
これも長期投資する上では必要ないため、償還日が無期限の商品を選択するようにしましょう。
しかし総資産総額が大きいという観点だけだと、昔から存在している商品のみとなってしまい、近年登場した良い商品に投資することができません。
そのため純資産総額が右肩上がりで増えているかどうかも気にすることで、将来にわたって運用を続けていく期待が持てます。
毎月分配型投資信託を買わないこと
毎月分配型投資信託とは、その名の通り毎月分配金が出る投資信託のことです。
毎月分配金が出るということで不労所得のようで良いと思われますが、毎月分配型投資信託の約7割は、投資の利益以上の分配金を出しているそうです。
つまり、投資家から集めたお金の中から分配金を出しています。
これをタコ足配当といったりします(タコが自分の足を食べてしまうことに由来する)。
結果として、元本を切り崩しながら分配金をもらっているという形になってしまうので、買わないように注意しましょう。
毎月分配型投資信託については記事にしていますので、ぜひ参考にしてください。
投資信託のおすすめ商品は?
「じゃあ一体どんな商品を買えばいいのか?」という話になりますが、正直それぞれの人によります。
例えば20代の人と60代の人に同じ商品を勧めづらいですし、人によってリスク許容度が変わってくるからですね。
しかし「投資信託を購入する場合に気をつけることは?」で書いたような商品をクリアするようなものはあります。
それはつみたてNISAの対象商品です。
つみたてNISAとは
- 2018年より開始
- 投資信託が対象(ETFが7本)
- 年間40万円まで積立投資可能
- 最大20年間運用可能
- 運用したことによる利益が非課税(通常は約20%)
という特徴を持った口座のことをいいます。
つみたてNISAの対象商品は金融庁が精査した商品となっています。
購入可能な投資信託(公募投資信託)の総数は約6000本ありますが、金融庁がつみたてNISAに相応しい判断としたのは約200本です。
そのため、この中からまずは選ぶと良いでしょう。
つみたてNISAについての記事もありますので、ぜひ参考にしてください。
また投資に関する情報を発信している投資ブロガーの方が推薦している「Fund of the Year」も毎年開催されているため、それを参考にするのも良いでしょう。
Fund of the Yearについての記事もありますので参考にしてください。
また人それぞれとは言っていますが、本ブログでも
をおすすめしていますので、良かったら参考にしてみてください!
投資信託の購入におすすめの証券会社は?
投資信託は銀行や証券会社で購入することが可能ですが、ネット証券が断然おすすめとなります。
楽天証券をおすすめする理由としては
- 投資初心者にもわかりやすい画面操作
- 楽天ポイントを利用して投資ができる
- 楽天証券、楽天銀行を利用することで楽天市場のSPUがアップする
ことが挙げられます。
SBI証券をおすすめする理由としては
- ネット証券最大手である
- 投資信託を保有しているだけでもポイントが獲得できる
- 投資信託以外の投資を始めたい場合に手数料がお得である
ことが挙げられます。
私自身、どちらでも投資していますが今から始めるのであれば、SBI証券がおすすめです。
まとめ:投資信託について理解し実際に投資を始めてみよう
本記事では
- 投資信託って何?
- 投資信託の種類について
- 投資信託を購入する場合に気をつけること4選
- おすすめの投資信託
- おすすめの証券会社
について紹介してきました!
投資信託とは「投資家からお金を集めて専門家が運用し、その結果を享受する」といったものです。
そんな投資信託にも主に市場平均に投資するインデックスファンド、市場平均を上回ることを目指すアクティブファンドの2種類を紹介しました。
その中でも初心者には手数料が低いインデックスファンドをおすすめしています。
次に投資信託を購入する場合に気をつけることとして
- ノーロード(販売手数料が無料)であること
- 信託報酬が安いこと
- 純資産総額が大きい(もしくは右肩上がりである)こと
- 毎月分配型投資信託を買わないこと
について解説しました。
おすすめの投資信託では
- つみたてNISA対象商品
- Fund of the Yearにランクインしている商品
- 本ブログの記事である「全米株式型投資信託」、「全世界株式型投資信託」
を紹介しました。
最後に投資信託の購入におすすめの証券会社として楽天証券とSBI証券を紹介しました。
口座開設をしていない方は、ぜひこの機会に開設してみてはいかがでしょうか。
私自身、一番最初に始めた投資が投資信託になります。
投資を始めるにあたって最初は不安なこともあるかと思いますが、ぜひ一歩踏み出して一緒に投資生活を楽しんでいきましょう!
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