FX自動売買と聞いて、皆さんは以下のように考えたことはありませんか?

FX自動売買って何だろう?危険なのかな?

FX自動売買に興味はあるけど実際どんなメリット・デメリットがあるの?
こういった方向けに本記事では
- FX自動売買とは?
- FX自動売買は危険なの?メリット・デメリットは?
という方に向けて、現在私も運用しているFX自動売買のメリット・デメリットを解説していきます。
FX自動売買とは?
FX自動売買とは、あらかじめ決められた設定に従って機械的にトレードを繰り返す仕組みのことをいいます。
通常FXでは、自分でチャートを見ながら売買を繰り返しながら利益をあげていく裁量トレードが一般的ですが、裁量トレードだと以下のデメリットがあります。
- 常に投資判断を迫られるため、勝ち続けるのが難しい
- 含み損が拡大してしまったときに、損切りするのが難しい
要は人間の判断が入るため、上手くいけば大きな利益をあげることができますが、反対に判断ミスをすると大きく損失を抱えてしまうことになります。
FX自動売買では、こういった人間の判断を介さず機械的にトレードを繰り返すことによって、大きく負ける可能性を減らすことに貢献してくれます。
また設定によっては、大きな利益をあげることができるのも魅力的です。
次からは、そんなFX自動売買のメリット・デメリットについて見ていきましょう。
FX自動売買のメリット
FX自動売買のメリット①:レバレッジ取引なので高い収益を期待できる
FXはレバレッジ取引が基本です。
レバレッジ取引とは少ない資金で大きな金額の取引ができることを言い、てこの原理として例えられます。
少ない資金で大きな金額の取引ができるため、高い収益を期待することができます。
例として、高配当株投資と比較した場合を見てみます。
元本300万円で運用した場合の年間収益は以下の通りです。
- 高配当株投資…年間9万円(税引き後3%で計算)
- FX自動売買…年間56.8万円(私がFX自動売買で運用している設定で2020年の運用収益。詳細はこちらをご確認ください)
設定にもよりますが、レバレッジ取引をしているため、FX自動売買の方が圧倒的に高い収益となりました。
レバレッジ取引にはデメリットもありますが、うまく使うことで資産形成のスピードを上げることができます。
FX自動売買のメリット②:為替市場は24時間取引可能なため収益の機会が多い
株式市場は一般的に取引できる時間が決まっています。
例えば以下のようになっています。
- 日本市場…9:00~15:00
- 米国市場…23:30~6:00(サマータイム期間中は22:30~5:00)
一方で為替市場は、月曜日の早朝から土曜日の早朝まで24時間動いているため、収益の機会が株式市場よりも多いです。
FXを裁量トレード(手動でトレードすること)する場合、取引が活発な深夜に起きていないといけないことも多く、生活リズムが崩れやすくなります。
平日仕事がある社会人などは、FX自動売買を利用することで寝ている間も自動で取引してくれるためメリットとなります。
FX自動売買のメリット③:FXの損失を最大3年繰り越すことができる
もしFXの1年間の収益がマイナスになったとしても、確定申告をすることで損失を最大3年間繰り越すことができます。
以下がイメージ図となります。

X年に100万円の損失を出してしまったとしても、そこから3年間損失を繰り越すことができ、しかも課税対象にならないため、損失に対する回避策もあって安心ですね。
できれば損失繰越を使わないように利益を出して税金を支払いましょう(笑)
FXの損失は他の投資商品と損益通算することができるもの・できないものがあります。
- 損益通算できるもの…先物・オプション取引、CFD
- 損益通算できないもの…株式、投資信託
難しい言葉でいうとFXは先物取引に係る雑所得等、株式は株式等に係る譲渡所得等となっておりそれぞれの扱いが異なってるため、損益通算することはできません。
FX自動売買のメリット④:売買のタイミングを考える必要がない
例えば個別株に投資する場合、購入タイミング・売却タイミングが非常に重要となります。
いわゆる低いところで買って高いところで売るってやつですね。
ただし、これってものすごく難しいです。
そんなことができるのであれば世の中の人はみんな大金持ちですし、大多数の人は感情が邪魔をして高いところで買って低いところで売ってしまうことになりがちだからです。
その点、FX自動売買であればあらかじめ決められた設定に対して機械的に売買を繰り返していくため、売買タイミングを考える必要がありません。
考えないといけないのは
- ロスカットにならないような資金管理
- 自動売買の設定の見直し(今後もこの設定で問題ないかを確認する)
くらいになります。
FX自動売買のデメリット
FX自動売買のデメリット①:FX自動売買は常に含み損を抱えながらの運用となる
FX自動売買を運用する場合は、基本的に常に含み損を抱えながらの運用となります。
以下のチャートを見てみてください。

こちらは2020年3月のドル円の日足チャートになりますが、このときに
- 110円で新規注文、111円で決済注文
- 109円で新規注文、110円で決済注文
- 108円で新規注文、109円で決済注文
をそれぞれ買いポジションで設定していたと仮定します。
この場合、101円台まで下がった後に111円まで上がっていますが、下がっているときは含み損を抱えることになります。
このように含み損の期間があることを承知の上で運用していく必要があります。
上記の例では108円、109円、110円しか買いポジションを設定していませんでしたが、もっと広い範囲に細かく自動売買の設定をしていた場合はさらに含み損が膨らんでいきます。
また上記の例は1ヶ月間の出来事であり、急落した後にすぐに元の値に戻っていますが、そのようにならない例もあります。
以下のチャートでドル円で110円で買いポジションを入れた場合を考えてみましょう。

①の時点(2019年5月)に買った場合、次に110円となるのは②の時点(2020年1月)となります。
つまりこの8ヶ月ほどはずっと含み損に耐える期間になるので、そのことは念頭に置かなければなりません。
ちなみにドル円を115円で買った場合を考えると、③の時点(2017年3月)から2021年11月まで約4年8ヶ月という長い間115円まで戻りませんでした。

この間プラスのスワップポイントを貰えるポジションであればまだ良いですが、マイナスのスワップポイントだった場合は、なかなかキツいと思います。
こういったこともあり得ると想定した上で、自動売買の設定を考える必要があります。
FX自動売買のデメリット②:手数料が高い
FX自動売買のデメリットとして挙げられることとして、裁量トレードよりも手数料が高いことです。
裁量トレードであれば手数料として取られるのはスプレッド(FXの売りと買いの差)のみが基本ですが、FX自動売買の場合
- スプレッドが裁量トレードよりも広い
- スプレッドは裁量トレードと同じだが、別で売買手数料がかかる
ことが多いです。
FX自動売買は裁量トレードと異なり、システムの負荷やシステム開発のコストが大きいため手数料が高いです。
FX自動売買を利用している以上仕方ないことなので、受け入れる必要があります。
FX自動売買のデメリット③:強制ロスカット
「FXは危険?」と最も言われる原因でもあり、運用する上で避けないといけないのが強制ロスカットです。
FX自動売買をする場合は常に含み損を抱えながら運用していきますが、大きくポジションを保有しながら下落していってしまうと、強制ロスカットのリスクが高まります。
先ほどのチャートを見てみると、ドル円が110円台から101円台に一気に急落しています。

このときに資金量が足りずに強制ロスカットされないようにしなければなりません。
対応としては
- 損切り設定を加える
- 設定を見直す
- 資金を増やす
となってきます。
基本的には「設定を見直す」、「資金を増やす」で対応することをおすすめします。
まとめ:FX自動売買のメリット・デメリットを理解して始めてみよう
FX自動売買のメリット・デメリットについて書きましたが、いかがでしたでしょうか?
FX自動売買のメリット・デメリットについて復習です。
- レバレッジ取引なので高い収益を期待できる
- 為替市場は24時間取引可能なため収益の機会が多い
- FXの損失を最大3年繰り越すことができる
- 売買のタイミングを考える必要がない
- FX自動売買は常に含み損を抱えながらの運用となる
- 手数料が高い
- 強制ロスカット
危険な点を認識していれば、「こんなはずじゃなかった!」といったことを減らすことができ、うまく使うことができれば資産形成のスピードを上げることができます。
私自身はFX自動売買を2021年まではトライオートFX、2022年からはトラリピをメインで運用しています。
気になった方は紹介記事もありますので、ぜひ参考にしてください。
コメント